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乳歯の虫歯は進行が早いって言うのは本当なの?

こんにちは歯科医師の小野寺です。

今年度に入ってから早いもので子供達はもう夏休みになります。

その間に歯科検診にて虫歯があったり、汚れがたまり歯肉炎になっていますや噛み合わせなど様々な理由で紙を持って歯科医院へ来てくれます。

検診や診療を行なっていて思うのですが昔に較べて虫歯になる子供達がとても減ったなと実感しております。

しかし、その一方で虫歯になった子供達は去年問題なかったのに今年検診すると結構乳歯の虫歯が進行しているなと思うことがあります。

それは大人の歯に較べて乳歯の虫歯の進行スピードが速いからかもしれません。

乳歯とは

人間は2回歯が発生します。始めに発生する歯を乳歯と呼びます。

乳歯には上下顎に10歯ずつ、合計20歯あります。

上下顎とも、前から乳中切歯、乳側切歯、乳犬歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯の順に並んでいます。

乳歯は生後6~8か月ごろより生え始めて、2年ないし3年で生えそろいます。

そして6~12歳の間に相次いで抜け落ち、永久歯と交換されます。

乳歯の特徴

・歯の幅が大きく、長さが短い。
・乳臼歯では歯の根と根の間が離れている。

エナメル質、象牙質の厚さは永久歯の半分。
歯の神経の入り口が尖っていて歯の表面に近いところにある。

・同年齢では女子のほうが男子よりも齲蝕になりやすい。

乳歯の役割

・永久歯が生えるまでの間、物を噛む。

・永久歯の生えてくるスペースを維持する。
→通常、乳歯の生えていた所に永久歯は生えてきます。

しかし、乳歯を早期に失ってしまうと、周りの歯の移動が起こり、失った乳歯の下から出てくる永久歯の生えるスペースが無くなってしまい、歯並びが悪くなってしまう可能性があります。

乳歯は虫歯になりやすいの?

乳歯の特徴を今まで書いてきましたが、乳歯は虫歯になりやすいのか?についてはなりやすいかと思います。

その理由としてお子さんの口の中は虫歯菌が好む条件が揃っていることが原因です。

虫歯になりやすい原因

1)歯磨きを一人では上手に出来ない事がある。

2)甘いものや粘着性のある食べ物を習慣で好んで食べている。

3)特徴で書きましたがエナメル質、象牙質の厚さは永久歯の半分しかないや歯の神経の入り口が尖っていて歯の表面に近いところにある為に永久歯に比べて虫歯に対する抵抗力が弱い。

これらが原因で虫歯菌(ミュータンス菌)が働き歯を溶かして虫歯を作っていきます。

乳歯の虫歯予防

乳歯の虫歯は進行が早いため、まず虫歯を作らないことがとても重要になってきます。

お家でできる事

・乳歯の虫歯予防は、家族の虫歯予防から行う。

子どものお口の中はとっても清潔でもともと虫歯菌(ミュータンス菌)はいません。

虫歯菌は唾液を介して子どもの口に感染します。
ママや家族のお口の中に虫歯菌がたくさんいると大人がなめた同じスプーンで食べさせるなどした時に子どもの口の中に侵入してしまいます。

その為家族のお口の中を清潔な状態にしておく事が重要です。

・仕上げ磨きを寝る前に行う

歯磨きを一人で行う事が難しい為、家族の仕上げ磨きがとても重要になります。出来れば毎食後出来れば良いのですが難しいと思いますので、夜寝る前は必ず行う様にしてください。

それは寝ている間は唾液の分泌量が減少するためお口の中の細菌が繁殖しやすくなります。 その為にはまずは毎日1回、できれば就寝前にしっかり歯垢を取り除くという習慣を付け、就寝前の歯みがき後の飲食は禁物、水分補給はお水かお茶にしましょう。

歯医者さんでできる事

・定期検診を受けましょう

歯は一度虫歯になってしまうと決して元通りには戻りません。小さい頃に虫歯になって一度詰め物が入ってしまうと、結局はそれのやり直しをその後繰り返すようなことになってしまいます。

また、上記に書いた様に乳歯が虫歯で壊れてしまうと歯が並ぶスペースがなくなってしまい、永久歯がうまく生え換わらないこともあります。
歯は生えてきたときから虫歯にならないように予防していくこと、そしてできてしまったらなるべく小さいうちに治すことがとても重要です。

定期検診は虫歯にならないように予防処置をしたり、歯並びが悪くならないようチェックするためのものです。

・フッ素を塗りましょう

フッ素は歯の質を強化し、虫歯の原因となる酸に対する抵抗力を高めます。

しかし、フッ素を塗布したからといって虫歯にならないわけではありませんので日々の歯磨きが重要になります。

まとめ

乳歯は大人の歯(永久歯)が生えてくるまでの

・永久歯が生えるまでの間、物を噛む。

・永久歯の生えてくるスペースを維持する。

とても重要な働きがあります。

乳歯が虫歯になると大人の歯(永久歯)に影響が出てくる事がありますので、

乳歯を虫歯にしな様な予防、虫歯になった際には早期発見、早期治療を行う事がとても重要です。

 

 

 

 

 

 

 

南小岩の歯医者 | 小野寺歯科医院

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