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タグアーカイブ: #コンポジットレジン修復、#根管治療、#抜歯

虫歯治療

新年あけましておめでとうございます、歯科医師の小野寺です。

年末年始は虫歯などで痛む事無く、穏やかに過ごす事が出来たでしょうか。

よく歯医者さんで「この歯は虫歯だから治療しましょう」という言葉を聞く事があると思います。

反対に「この歯は虫歯ですがまだ治療しなくても良いので経過観察をしましょう」と言われる事もあるかと思います。

どっちが正しいの?治療しなくても良いのか?などの疑問が出てくると思います。

虫歯とは

虫歯はう蝕、う歯とも呼ばれ、多くの人々がかかっている慢性疾患です。

歯の表面を覆うエナメル質が溶け出す病気のことです。

甘い物や冷たいものがしみるといった症状が現れるようになります。

また、進行すると表面のエナメル質だけでなく、象牙(ぞうげ)質やその奥の神経が通っている部位にまで浸食されて、何もしていなくても痛みが生じるようになります。

歯の構造

歯は大きく分けて上から3層に分かれています。

1,エナメル質

歯の表面を被っている人間の身体組織の中で最も硬い組織です。

2,象牙質

エナメル質の内側にあり、歯冠部から歯根部までの歯を形づくる組織です。

エナメル質よりも柔らかく、酸に溶けやすい組織です。

象牙質には象牙細管という細い管が通っていて、管の中は組織液で満たされています。

3,歯髄

神経と呼ばれる組織で、神経線維のほかに血管やリンパ管などが通っています。
象牙質に栄養を補給しています。

虫歯の成り立ち

むし歯の原因は、口の中に潜んでいるミュータンス菌などのいわゆるむし歯菌です。

たくさんのむし歯菌は粘着性の物質を産生して歯垢(プラーク、バイオフィルム)を形成して歯の表面に張り付き、食べ物の中の糖分を分解して酸性の物質を生み、こうした酸は歯のエナメル質を脱灰(溶かす)するほど強力で、小さな穴をつくります。

これが虫歯の初期段階です。

そのため、むし歯はブラッシングなど口の中の衛生管理がうまくできていない場合に発症しやすいといわれています。

歯は唾液よって強化されたカルシウムとリン酸の構成を維持する能力を持っていますが、エナメル質が分解されるにつれてこの能力を失ってしまいます。

次第に、酸が歯に浸透し、内側から破壊していきます。

歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスが届きにくい位置にある歯もまた、歯垢がたまりやすく、それゆえ虫歯が形成されてしまいます。

 

虫歯の分類と治療法

虫歯は進行度に応じて5段階に分類し、それぞれ治療法が異なります。

1,初期の虫歯C0

初期虫歯では、歯の表面に穴はあいていません。

舌で触っても違和感はないのですが、視覚的には白濁していたりします。

痛みやしみるなどの自覚症状はありません。

治療はする必要がなく日々の歯ブラシやフッ素を塗る事で虫歯が進行しないように経過観察します。

2,エナメル質の虫歯C1

エナメル質だけに留まった虫歯では、表面に浅い穴があいています。

基本的に、痛みやしみるなどの自覚症状はありません。

治療法は虫歯菌に感染したエナメル質を削り、コンポジットレジン(プラスチック樹脂)などで修復します。

当院ではC1である場合はあまり歯を削らずに定期観察を行い、ケアをすることで虫歯の進行を防ぐ事をお勧めしています。

理由としましては2次う蝕のリスクが高いからです。

一度虫歯の治療をした歯がまた虫歯になることを2次う蝕といいます。

一度削った歯は天然の歯と比べると弱く、虫歯になりやすい状態になります。

但し治療するかしないは先生によって治療方針が違ってくると思います。

3,象牙質まで進行した虫歯C2

象牙質まで進行した虫歯は、深い部分まで穴があいています。

痛みを感じたり、冷たいものがしみたりすることが多くなります。

虫歯菌に感染したエナメル質および象牙質を削り,範囲が小さければ、コンポジットレジン修復をするだけで十分ですが、範囲が大きい場合は、インレーと呼ばれる大きな詰め物で治療することになります。

4,神経まで進行した虫歯C3

虫歯菌が神経まで進行すると、激しい痛みを伴います。

また、冷たいものを飲んだ理、甘いものを食べた時にしみることが多くなったり、安静時や夜間就寝時にも痛みを感じる自発痛が生じたりするようになります。

虫歯菌に感染したエナメル質および象牙質を削り、歯の神経を抜きます。

その後、歯の根の治療(根管治療)を行い、セラミックやレジンや金属でできた被せ物、詰め物で治療します。

5,歯の根っこだけ残った虫歯C4

虫歯が重症化すると、歯の根っこの部分以外は全て侵食され、崩壊します。

これを残根といいます。残根状態になると、歯の神経は死んでいますので、痛みを感じることはありません。

その状態で放置すると細菌感染がさらに根っこの方にまで進み、膿がたまったり、痛みが再発したりすることがあります。

残根状態になると、通常の虫歯治療が行えないため、抜歯治療を行います。

まとめ

虫歯の治療は大きさや程度、治療方針、患者さんの症状により大きく変わります。

基本的に当院では

C0,C1は虫歯治療をせず経過観察。

C2,C3では虫歯治療や歯の根の治療を行い、場合によっては局所麻酔を行います。

C4では局所麻酔を行い、抜歯治療を行います。

上記に記したように虫歯は痛みなどの症状が出てからでは治療が大掛かりになったり、治療回数がかかる事がありますので気になる事があればすぐにお近くにかかりつけの先生に診察してもらう事をお勧めします。

 

 

 

 

南小岩の歯医者 | 小野寺歯科医院

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