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歯医者さんが怖くて通えない患者さんには静脈内鎮静法で歯科治療を

こんにちは歯科医師の小野寺です。

歯医者って何をしているか分からないので怖いなと子供の頃思った事があります。

今はなるべく患者さんの歯の状態を伝えておりますが、患者さん自身は自分の歯の状態がよく分からないままお口の中でドリルを使い、歯を削っているのかと思うと怖い事をしているなと治療をしていてふと思う事があります。

患者さんの中にも歯医者さんが恐くて中々通院できない方、通院まで頑張って行ってみたが怖かったり、痛みがあり、また通えなくなってしまう方が多くいらっしゃいます。

こういった症状が歯科恐怖症です。

歯科に恐怖心があると中々通院する事が難しくなってしまいますので、なるべく負担やストレスを感じない様に治療を行う事が重要になってきます。

その1つの方法として静脈内鎮静法があります。

歯科恐怖症とは

歯科恐怖症とは、恐怖心が強くなり、歯を削るドリルの音で身体が動けなくなる、診療台に座れないなどの症状があらわれる状態をいいます。

歯科恐怖症発症の原因は?

  • 幼少期のトラウマ的な痛みの強い治療や抑えつけられての治療
  • 乳歯の抜歯
  • 局所麻酔で気分が悪くなった
  • 抜歯後に続いた痛み
  • ドリルの音が怖かった

主に過去の歯科治療を要因として発症します。

発症時期は幼少期に多いとされており、この時期の歯科治療経験はその後の歯科治療に対する不安や恐怖に大きく関与しているとされています。

幼少期の歯科治療の恐怖や不安が成人になってからの歯科治療で発症することも多々あります。

歯科に恐怖心がある人はどれぐらいいるの?

これまでに行われてきた疫学調査によれば、成人の3~7%が歯科治療に対して非常に強い恐怖を抱いている事が報告されており、多くの成人が歯科に対して何かしらの恐怖心を抱いている事が分かります。

また、歯科治療に対する怖さは歯科への通院を回避させ、その結果お口の中の状態を悪化してしまう事が報告されています。

歯科恐怖症患者さんの歯科治療

1、説明、カウンセリング

処置前、処置後に治療の説明を行います、痛みが出そうな場合には局所麻酔を行います。

症状に応じて、少しずつ治療に慣れていただきます。

最初は何も治療をせず、カウンセリングのみで終了となることもありますし、患者さんの状態により治療を行うこともあります。

2、静脈内鎮静法

歯科治療を問題なく受診できる人が多いものの、治療に対する恐怖心が極めて強いときは、点滴を使用して眠った状態で治療を受ける方法(静脈内鎮静法)で歯科治療を行います。

静脈内鎮静法とは

血圧計や呼吸を観察しながら点滴をとって、鎮静薬を入れていきます。

すこしずつ眠くなっていきますが、全身麻酔のように意識がなくなることはありません。意思表示や会話をすることも可能です。感じ方は人それぞれですが、お酒を飲んでほろ酔い加減のような、うたた寝をしているよう感覚です。

静脈内鎮静法の適応は?

  • 歯科治療に対する不安や恐怖心が強い方
  • 嘔吐反射(異常絞扼反射)があって歯科治療が難しい方
  • 全身疾患(高血圧症、心疾患等)があり、歯科治療によるストレスを和らげないといけない方

静脈内鎮静法の適応外は?

  • 歯科治療より優先して加療が必要な全身疾患があると判断した場合
  • 口が開かない、顎が小さい、太りすぎている等で呼吸の管理が難しいと判断された場合
  • 妊娠中の方
  • 使用薬剤に対してアレルギーや禁忌症をお持ちの方
  • 虫歯が多くあり、全身麻酔で行う方が歯科治療にかかるストレスが少ないと判断した場合

静脈内鎮静法の使用薬剤は?

それぞれの歯科医院で使用する薬剤に違いはあると思います。当院で使用している薬剤を説明します。

1、ミダゾラム

ミダゾラムはベンゾジアゼピン 系の麻酔導入薬・鎮静薬の一つで脳内のベンゾジアゼピン受容体にはたらき、神経細胞の興奮を抑える作用を示します。
通常、麻酔前投薬、全身麻酔の導入および維持、集中治療における人工呼吸中の鎮静、歯科・口腔外科領域における手術および処置時の鎮静に用いられます。

2、プロポフォール

プロポフォールは手術時の全身麻酔や術後管理時の鎮静に使われる。

効果が出るのが速く、投与をやめるとすぐに目が覚める特長があるとされる。

主に2つの薬剤を使用し、患者さんの全身状態をモニター監視しながら歯科治療を行なっております。

まとめ

歯科治療はどうしても患者さんの見えない部位を治療するため恐怖心や不安が多くなる医療の1つかと思います。

そのためしっかりとした説明を行い、局所麻酔を行い確実に痛みを取ってあげる事でストレスに少ない治療が行う事が出来、結果として恐怖心が軽減されるかと思います。

それでも恐怖心が強く、歯科医院への通院が困難な場合には静脈内鎮静法や全身麻酔を行える医療機関を調べて受診し、歯科治療を受けてみるのも良いのではないかと思います。

 

 

 

 

 

南小岩の歯医者 | 小野寺歯科医院

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知覚過敏

7月も終わりが近づき暑い日が続くようになり冷たい飲み物をよく飲むようになってきたなと感じます。そんなとき突然歯がしみたりすることはありませんか?

それは知覚過敏かもしれません。

知覚過敏とは

知覚過敏とは、歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲み物、甘い物、風に当たったとき等に歯に感じる一過性の痛みで、虫歯や歯髄炎等の病変がない場合にみられる症状を言います。

原因

歯の表層にあるエナメル質は削ったり、しみたりしても痛み等を感じることはありません。

知覚過敏はエナメル質が何らかの原因でなくなり、その下にある象牙質と呼ばれる層が露出することで削ったり、しみたりすることで痛み等を感じます。

1)歯肉が下がる

2)歯の破折

3)歯ブラシや歯ぎしりなどにより歯がすり減る

4)食べ物や飲み物に含まれる酸によって、徐々に溶けていく

知覚過敏はかなり多くの日本人がなっているのですがあまり日常生活に影響がなかったり、気付いたらしみなくなってしまうので気にしない人が多いと思います。

治療法

1)知覚過敏用の歯磨き粉

シュミテクト等の知覚過敏用の歯磨き粉は硝酸カリウムが配合されていて薬効により歯髄神経の過敏を防ぐことで歯がしみる症状を緩和させます。

2)歯に染み止めのコーティング材

歯医者さんへ行き知覚過敏との診断があったときにまず行う治療が歯の表面にコーティング材を塗る治療です。

当院で使用しているハイブリッドコート2は歯の表面を薄くて硬い被膜でコーティングすることで知覚過敏症状を防ぐことが出来ます。

3)歯周病の治療

歯周病になると歯茎が下がったり、歯茎が炎症により引き締まっていないことで象牙質が露出し、知覚過敏症状が出やすくなります。

そのためクリーニングや歯磨き指導を受け歯周病の状態を安定させておく必要があります。

4)マウスピース

知覚過敏の原因の一つとして歯ぎしりやくいしばりが挙げられます。

しかし、歯ぎしりやくいしばりはストレスや疲れ等が原因となることもあり、根本解決が難しいと言われています。

そのため歯ぎしり等による歯にかかるダメージを減らすためにマウスピースによる治療が行われます。

マウスピースの装着により歯ぎしりによる顎の痛みや知覚過敏が良くなったりすることがあるので歯ぎしりによる治療の第一選択となっています。

5)コンポジットレジン修復

歯磨き粉や染み止めのコーティング材でも知覚過敏の症状が良くならないことがあります。

その時は歯にレジンと呼ばれるプラスチックの樹脂を張り象牙質をカバーする治療です。

6)歯の神経を抜く

コンポジットレジンでも知覚過敏症状を抑えられない時には神経を抜くことを選択することもあります。

神経そのものを除去するので痛みや染みは感じなくなります。

その一方で歯に栄養が行かなくなり歯が脆くなったりするためできる限りの行わない方が良い治療法です。

知覚過敏といっても原因や治療法がたくさんあるため歯磨き粉を使用しても症状が治まらない場合にはぜひかかりつけの歯科医院へ受診してください。

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